失敗しない家づくりを進めるために!どういった住宅会社に依頼すればよいの?
家づくりを検討し始めたときに、真っ先に悩むのが「どういった住宅会社に依頼すればよいのか?」ということかと思います。TVCMをやっているようなハウスメーカーから分譲住宅を販売している会社、街の工務店まで、全国には住宅を建築している会社は3万社以上存在しているのです。
その中から1社を選んでいくことは困難を極める作業ですね・・・。
まずはどういった会社があるのかということと、選択していくポイントを知っておきましょう。
ハウスメーカーと地域の工務店、設計事務所は何が違うの?
住宅を供給する会社には、大手のハウスメーカーから、地域の工務店、また設計事務所や建築家、また建売住宅を販売している住宅会社など様々な種類の会社が存在します。
特に大手のハウスメーカーは、知名度や信頼度といった部分が高いと思われており、豪華な住宅展示場ですばらしい提案資料を用意されることも多いことでしょう。
住宅の商品はある程度規格化されていて、住宅の特徴を出している会社も多く存在します。
住んでからの定期点検やメンテナンスもシステム化されているため、会社としてのフォローがしっかりしていることも特徴です。
ただし、施工については下請けに外注しているケースが多く、コストが高くなったり、自由な商品選択が出来なかったりすることもあるようです。
またハウスメーカーは全国で展開している会社も多いため、担当者が転勤で他の地域に移動になってしまうことも少なくありません。ちょっとした相談をしたいな?と思った時にも、自分たちの家のことをしっかり知っている人間がいない場合には、少し寂しいかもしれません。
工務店は、地域密着型の企業であり、自分たちで施工・現場管理を行うため、コストについては比較的低くお客様に提供することが可能です。(その分の予算をグレードアップに使うこともできます。)
また工務店の社長様や大工などの職人さんの顔も見えるため、住んでからも「何かあった時にすぐ来てくれる。」などの信頼で関係がつながっているようです。
ただし、プレゼンテーションや見積りの明快さ・スピードには欠けてしまう企業が多く、お客様との商談がスムーズに進まないなどという声もよく聞かれます。
保証やメンテナンスなどがシステム化されていない場合も多くあります。
建築家や設計事務所は、じっくりと家づくりを検討されたい方には向いているかもしれません。
お客様の要望を1からヒアリングしていきながら、しっかりとした設計を行い、住宅の設備や仕様をも一点一点選んでいくスタイルを取っています。
ただし、その分のコストはかかりますので比較的高額な物件になりがちです。全体の予算管理も施主側が行わなくてはいけないケースも多く、かなりこだわりを持った住宅購入者の方にはおススメです。
住宅会社にもコンビニエンスストアのようなフランチャイズが存在する?
工務店が、「ハウスメーカーのシステムや安心・信頼感を、工務店の長所を生かした上で、お客様に提供できないか?」として、生み出されたのが住宅のフランチャイズシステムです。
本部がハウスメーカーのような商品開発・技術力、提案力、保証制度などを地域工務店に提供、各地域の工務店が加盟店となり、均一化された施工・業務品質で住宅の供給事業を行っています。また直接施工によるコストダウンや地域密着の安心感を持っていることも大きなメリットです。
地域工務店の良さと、グループメリットを両方兼ね備えた形となっています。
設計やデザインの提案力だけが選ぶポイントではない住宅会社選び!
今はインターネットなどで、色々な情報を検索することができます。まずは自分が建築したいなと思う地域の住宅会社を色々と調べてみましょう。
HPやSNSで住宅のプランやデザインなどを見ていくと自分たちの好みがわかってくるかもしれません。またその会社の住宅の特徴やこだわっているポイントも見えてきます。その中で良いなと思われる会社のモデルハウスや見学会などに参加されてはいかがでしょうか?
(今は、VRでモデルハウスを見学できる会社も増えてきました。)
またその会社で建築されたお客さまのお話を伺うことも、住宅会社選びには有効です。ご友人やお知り合いが建築されていればベストですが、いらっしゃらない場合は、担当者にそういった機会を設けてもらえないか聞いてみても良いでしょう。
(紹介できない、という場合は、お客様との関係があまり良好な関係が結べていないのかもしれませんね・・・。)
また商談が進んでいったら、その会社が施工されている建築現場を見せてもらうことは行いましょう。厨房が散らかっていて、汚い飲食店では、美味しい料理が提供されることはあまりないでしょう。
住宅も同様に、建築現場が整理整頓されていて、しっかりと管理されている会社は、住宅の施工品質も高いと感じます。一生に1度しかないと言われている家づくりは、しっかりと行ってほしいですよね。
住んでから大事な定期点検、メンテナンスも住宅会社選びの大事なポイント
住宅は、何十年と住み続けるものです。
そのため、“永く快適に住まうためには“、建築時の建物の丈夫さ(耐震性や耐久性)だけでなく、定期的な点検・メンテナンスは重要となります。
自動車には車両検査制度というものがあります。安全に走行するためには、2年に1度の車検を受けることで“お墨付き”をもらい、公道を走ることが出来るのです。
これと同様で、住宅においても“定期検査”は必要となります。
住宅の部位の中で最も傷みやすい部分は、やはり激しい温熱環境や風雪などさらされている外壁や屋根が一番傷みやすいケースが多いようです。また床下もシロアリの被害や基礎のヒビ割れ、水漏れ・湿気による腐れなども注意したい部分です。
これは定期的に専門業者による検査を行うことをおすすめします。
(フリーメンテナンスの部材や床下にシロアリが侵入しにくい工法などもあります。)
また水廻りや電気設備、配管などの部分も定期的な点検と交換を実施したほうが良いと考えられます。
こういった定期点検やメンテナンスをきちんと実施している住宅会社を選んでいくことが重要です。ただし、必要な工事についてはお施主様の負担になるケースがほとんどなので、資金的な余裕を持っておくことは重要です。
引き渡されてからの保証内容を確認しておく。
住宅は“永く住まう”ものであり、“家づくり”はその第一歩に過ぎません。
お引渡しされてからの保証内容については、何年目までに、どういった内容の保証がされるのか、またどういった対応を行ってもらえるのかは契約時までに確認しておきましょう。
法律的には、お引き渡し後10年間の瑕疵担保責任が住宅会社には義務付けられています。しかしながら、それで十分ではなく、定期的な点検やメンテナンスと同時に、何かあった時の“保証”を行ってもらえる住宅会社を選択していくことは重要です。
自分たちに合った住宅会社を選ぶために
自分たちの住みたい家に合った住宅会社を選べるように、焦らず色々な住宅会社を見ていきましょう。
「会社が販売したい商品」を提案する会社よりも、自分たちの建てたい住宅の要望だけでなく、予算面も含めてしっかりとバランスの良い提案をしてもらえる担当者がいる住宅会社を選んでいくことをお勧めします。